シンフォニックオペラ白鳥初演 [音楽]
9月4日愛知県芸術劇場大ホールにて。新実徳英作曲「シンフォニックオペラ白鳥」の初演第2日目の感想です。最初に作曲者自身のトーク。その後、3場の休憩なしの上演。
台本は川口義晴で、無意識をテーマにした、象徴的に書かれたもので、意識的にか時間感覚を一方向にせず、逆行も含め輪廻のようなもので、一回見たり読んだりして理解できるものではなかった。プログラムには本人の解説があり、「無意識・超自我・永劫回帰」などの用語を使用しているため、哲学・精神分析学を理解していないといけないかも知れない。私自身はほとんどそれをかじってもいないため、今のところ理解できていないだろう。
作曲者はシンフォニックオペラと名づけたように聴くだけでもいいように作曲したとのことだが、聴き続ける必要かもしれない。ただ、音楽は、好みだった。打楽器を多数使用したオーケストラサウンドは音色豊かで後半のダンスシーンの舞曲はよかった。約1時間半の3場で、多彩な音楽と合唱・アリアのようなソロそして舞曲まであるので、ある意味典型的オペラとして作曲されたように感じる。
日本語でのオペラでいつも問題になっている例の問題。歌っている日本語が聞き取れないこと。作曲は言葉が不自然とは感じなかったので、日本語の音節・アクセント・抑揚に適切な書かれていると思うのだが、私の耳がだめなのか、それともオペラの形式があわないのか。舞台の両脇にあった字幕表示の掲示板が、それを象徴しているのか。
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