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シュトックハウゼン2 [音楽]

シュトックハウゼン ドイツの作曲家。1928年生。第2次大戦後の前衛音楽の旗手でブーレーズ・ノーノとともに前衛の3羽烏と呼ばれ、ヴェーベルンを引き継ぐトータルセリーの音楽・電子音楽など創作。後に直観音楽?などの創作。主な作品はコンタクテ・グルッペン・ヒュムネン・モメンテ。

 こんな紹介が、クラシック関係の音楽書の現代音楽のページに述べられているのが普通です。最近の状況などは、他の「前衛」を含めた現代音楽紹介でもあまり書かれなかった。この状況が、国立劇場委嘱のHIKARIの初演・シリウスの上演のころからとのことだが、近年、2005年7月の来日公演もあり、評価が高まってきた。少なくても、クラシック系雑誌にとりあげられたのは、これまでの状況を考えれば、すごいことだ。欧州伝統音楽の流れを持つ戦後20世紀音楽は、他の作曲家といえども、ほとんどとりあげられないため、少し異常事態だったかもしれない。

現在、インターネットで情報が多数手に入るので、認識も変わった可能性はある。以前と比べれば手間をかければはるかに理解できる状況だ。公式ページなら、 作品リスト・CDの情報等ならば、手軽に読める。日本での準公式ページというべきシュトックハウゼン音楽情報はここhttp://www001.upp.so-net.ne.jp/kst-info/index.html このページでのライナーノートの翻訳(直近リリースはない)や作曲家本人へのインタビュー翻訳は理解に役立つ。作曲者へのインタビューは必読だと思う。作曲当初から自分の音楽が宇宙・神に対する音楽と述べている部分は注目。神秘的と批判されるが、もともと神秘的であるし、西洋音楽自体の歴史を鑑みれば、このような音楽は多数あるのだから、批判するものではないだろう。前衛技法が主知イメージでとらえられ、心なしの音楽または音楽ではないと批判するむきもあるが、技法的・組織的・神秘・宗教的な音楽こそ西洋音楽の主流といえるのではないだろうか。もちろん単純的な見方であり、様々な音楽があることはわかっているが。

組織化こそが前述の自分の音楽の形成の根本であるとの表明は、ある意味、バッハ、ベートーヴェン、からシェーンベルクにつらなる典型的ドイツのクラシック音楽作曲家であり、また、バッハ、ブルックナー、シェーンベルク的な宗教的(ある特定の宗派的とは別)な作曲家であることを証明していると思われる。初期からセリエリスムを一貫して主張し、その延長線である「フォルメル」技法にいたるまで、小さい構造で全体を構造・形成する姿勢を徹底しているのは、当初から作曲姿勢がは変化していない証かもしれない。

 ところで、このようなこと聞きかじって書いていても、スコア分析もできないし、聞くだけでは、とても構造認識などできないのだが、何度も聞くだけでも、抽象的表現だが、音楽のすごさを感じる。決して大音響の音楽ではなく、微小さと繊細さが基本の音楽だと思う。ロマン派までのメロディ中心に聞き取れやすい音楽(この表現は、事実としては誤りだと思う)と異なっているので、安易には聞き易くはない。音楽の原点として音そのもの、つまりサウンドを基本に聴取すれば興味をひくのではないでしょうか。(フォルメル以降はそれ以前よりは旋律的に聴ける作品も多いと思うが。)


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